能登の自然が教えてくれる
能登の自然が教えてくれる


 当館での草木染めには、わたふじという木を使用します。
 このわたふじからエキス抽出して染めに使います。
 わたふじ染めと呼ばれるこの草木染めは、奥能登に古くから伝わる染物です。
 奥能登お土産に是非作ってみませんか!
 完成までの時間は約一時間とお手軽に作れるのでオススメです!

 ●染に使用するもの(※当館で準備致します)

 ・わたふじ液(わたふじのエキス)
 ・染料
 ・ハンカチ
 ・輪ゴム、わりばし
 ・楽しむ気持ち
(←一番大事)



 「わたふじ」なんて聞きなれない言葉。一体何だろう?と思われる方も多いはず。
 学名「松房」と呼ばれるこの木は、能登で多く自生する薬草木。普通の木と比べて少し柔らかいのが特徴です。
 柔らかい→綿のよう→わたふじと呼ばれるようになったそうな。

 
※画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
これがわたふじ 細かく切って… 煮るとわたふじ液完成!

 わたふじ液の作り方は、グツグツと煮るだけのシンプルなもの。
 ただし、煮る時間が3時間〜半日程掛かります。きちんと煮ないとエキスが抽出されず、染の出来具合にも
 影響が出てしまうので気が抜けません…。

 
●豆知識●
 わたふじは昔、お茶として地元で飲まれていました。その名もわたふじ茶!
 お茶の他にもお風呂に入れたりして利用されていたとか。どちらもわたふじの独特の良い香りがして癒し効果抜群!




 
 草木染めで一番大事な作業。
 輪ゴムとわりばしを使って模様を作ります!
 ゴムで縛ったところが白い模様になるので、ゴムは強めに縛りましょう。
 縛りが弱いと綺麗に模様が出ません…。

 ※画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
輪ゴムとわりばしで模様を作ろう! 縛り方パターンその1
出来上がり模様はこちら!
パターンその2
出来上がり模様はこちら!
 
 模様の作り方は体験の際に説明させて頂きますが、説明に拘らずに自由に作ってみて下さい。
 過去に参加してくれた子は、なんと!ハート型の模様を作っていました。これは私もびっくり。
 思わず「作り方教えて!」と聞いてみましたが、「秘密!」と教えてくれませんでした。トホホ…。
 模様づくりにパターンはたくさんあります。自分だけの模様を作って、皆と差をつけちゃおう!
 色々と考えて、世界で一つだけの素敵な染物にしてくださいネ!
 




 縛り終えたら染め作業に入ります。
 ぐつぐつと煮えているわたふじ液の中に染料を入れてから、縛り終えた布を投入!
 およそ20分ほど煮込こみます。その間、生地が浮いてくるので棒で優しく沈めてあげます。
 この作業をすることで、まんべんなく染まり、より綺麗な仕上がりになるのです。


 煮込んで20分程経った頃、染めた色が落ちないように酢酸を加えます。
 「酢酸」だなんて言うとなんだか難しそうですが、酢酸とはズバリお酢。酢の物等に使うあのお酢なんです。
 わたふじ液は昔お茶として飲まれていたし、酢酸はお酢だし…。
 身近なものをうまく利用していた昔の人の知恵ってすごいね!


 ※画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
グツグツ煮込んで色染め 煮込み終えたら洗って 乾かして完成!

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